vol.5[特集 映画の街 GUNMA]

特集1

 

特集2

特集 映画の街 GUNMA

映画人に愛される街

 初めての海外旅行はイタリアだった。自転車を走らせる郵便局員を見たとき、イル・ポスティーノの“マッシモ・トロイージ”を思い浮かべる。あの独特のナポリ訛りのイタリア語。そして、美しく切ない南イタリアの海と風。言葉は耳に残り、景色は鮮明に心へと焼き付けられる。旅行雑誌で目にする観光スポットも、何気なく通り過ぎる町並みも、スクリーンへと映し出された瞬間、そこはひとつの芸術となる。映画には、そんな不思議な力ある。
 映画に愛され、映画人に愛されるロケーションが、ここ群馬にはいくつも存在する。日本アカデミー賞の最優秀作品賞にも選ばれた『半落ち』に、フラガールで注目を浴びた李相日の『スクラップ・ヘブン』。この2つの映画は、群馬人なら誰もが知る「高崎市役所」で撮られた。スクリーンに映し出されたオダギリジョーと加瀬亮の、絶妙でコントラストのある掛け合い。あのシーンもまた、この場所で確かに生み出されたのだ。


映画の街としての土壌

 群馬には、撮影場所誘致や撮影支援を行う「フィルムコミッション」という公的機関が、高崎・前橋・わたらせ・嬬恋と豊富に存在する。東京から車で1時間という恵まれた立地条件も助け、頻繁に映画やドラマの撮影として使われてきた。その背景として、撮影許可の申請や交渉、エキストラの手配など、映画制作を全面サポートするこのフィルムコミッションの存在があったからに他ならない。そして20年以上前から開催し続けている、地方の映画祭としては歴史深い「高崎映画祭」の存在。この群馬の街が「映画の街」として認知される理由の大きさは、こういった土壌が背景にある。
 オール高崎ロケで行われた『包帯クラブ』の堤幸彦監督は、「山に囲まれ水や空気がきれいで、美しい風景のなかに都会がある」と語っていた。都会でも田舎でもない、悪く言えば中途半端な町並み。でも善く言えば、新旧取り混ぜた風景がここにあるということ。それは映画を撮るうえで、ある種“理想的な街”なのではないだろうか。
 映画に愛され、映画人に愛されるロケーションが、ここ群馬にはいくつも存在する。日本アカデミー賞の最優秀作品賞にも選ばれた『半落ち』に、フラガールで注目を浴びた李相日の『スクラップ・ヘブン』。この2つの映画は、群馬人なら誰もが知る「高崎市役所」で撮られた。スクリーンに映し出されたオダギリジョーと加瀬亮の、絶妙でコントラストのある掛け合い。あのシーンもまた、この場所で確かに生み出されたのだ。

 

 

誇り高き高崎映画祭

 市民有志のボランティア団体である「高崎映画祭事務局」によって運営されている映画祭。FIAPF(国際映画製作者連盟)公認の東京国際映画祭より深い歴史を持つ同映画祭は、地方の映画祭として業界での評価が何より高いという。あのカンヌで脚光を浴びた是枝裕和監督も、劇場処女作『幻の光』で若手監督グランプリに輝き、『ワンダフルライフ』『DISTANCE』『花よりもなほ』では最優秀作品賞を、『誰も知らない』『歩いても歩いても』では最優秀監督賞を受賞するなど、まさに“世界の是枝、群馬にあり”といっても過言ではない。また、映画俳優としてシフトしようとしていたオダギリジョーを、早いうちから注目していたのも同映画祭。今思えばもの凄いキャストを組んでいた、映画『アカルイミライ』で、彼は自身初となる映画賞「最優秀主演男優賞」を受賞した。
“世界への登竜門”といったら大袈裟かもしれないが、これほどまでの影響力を及ぼす地方の映画祭は他にない。この街には映画という芸術が、深く強く温かく存在し、それを支えている人々の無上の愛がある。群馬人として、それを誇りに思っていたい。


想像するなら何だってなれる

 映画『スクラップ・ヘブン』で、オダギリジョー演じるテツが放った印象的な台詞。群馬で撮られたこの映画は、“想像力の足らない世の中”をテーマにしている。人の痛みが想像できない、物事の重大さが想像できない、事後の顛末が想像できない。想像力の欠如こそ、世の中の事件を生んでいる。挑戦的だがもっともだ。
 映画の見方は千差万別。原作を読み学習して挑む人間もいれば、真っ白の状態で目に入るものを受け入れていく人間もいる。映画はファンタジー、だが撮られたロケーションはリアルなものばかり。美術が入り作らたものもあるが、その母体はいつだってリアルそのもの。そこから生み出される作品から、またはあの町並みから、自分なりの想像力を働かせて新たな感情を見つけだす。想像するなら何だってなれる、きっと。


受賞作品・受賞者

最優秀作品賞:是枝裕和監督『空気人形』/最優秀監督賞:園子温監督『愛のむきだし』/最優秀主演女優賞:ペ・ドゥナ『空気人形』、小西真奈美『のんちゃんのり弁』/最優秀主演男優賞:ARATA「空気人形』松山ケンイチ『ウルトラミラクル ラブストーリー』/最優秀助演女優賞:星野真里『空気人形』/最優秀助演男優賞:オダギリジョー『空気人形』、森山未來『フィッシュストーリー』/最優秀新人賞:安藤サクラ『愛のむきだし』

※高崎映画祭に関してはこちら >>> http://www.wind.ne.jp/tff/

特集3

 

CINEMA on the GUNMA

シネマ・オン・ザ・グンマ

 見慣れた街角で撮られる美少女図鑑。それは映画の世界も同じ。群馬をロケーションにした映画を、自称“群馬のおすぎ”たちがお薦めする「シネマ・オン・ザ・グンマ」。何気なく通り過ぎていたあの場所で、物語は生まれていった。まずはその世界に触れてみよう。フォトジェニックな舞台を身近に感じたら、実際にその地へ足を運んで想像する。自分だけのシネマがそこから生まれる。

model:YUKI

 

model:YUKA matsushima

 

model:RUMI hoshino

 

model:RYOKO jinbo

 

model:RIE takahashi

YUKI

 

YUKA

 

RUMI

 

RYOKO

 

RIE

スクラップ・ヘブン

 

ワルボロ

 

タッチ

 

頭文字D THE MOVIE

 

虹の街

『想像力があればもっとマシになる?』


 

『喧嘩、ときどき恋、ワルくてボロい不良映画』


 

『甲子園に連れてって!』


 

『意外と甘酸っぱいラブストリー!?』


 

『純度100%前橋の映画。前橋を元気にしたい』

2005/日本/1時間57分
■監 督:李相日
■出 演:オダギリジョー、加瀬亮、栗山千明 他
■ロケ地:国立高崎病院、高崎市役所


 

22007/日本/1時間49分
■監 督:隅田靖
■出 演:松田翔太、新垣結衣 他
■ロケ地:旧前橋工業高校、高崎市柳川町


 

2005/日本/1時間56分■
監 督:犬童一心
■出 演:長澤まさみ、斉藤祥太、斉藤慶太 他
■ロケ地:群馬県立高崎東高校、高崎市内各所


 

2005/香港/1時間49分
■監 督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
■出 演:ジェイ・チョウ、鈴木杏、エディソン・チャン 他
■ロケ地:片岡町、島野町、連雀町、柳川町

 

2009/日本/1時間11分
■監 督:藤橋誠
■出 演:立川祐希、木暮あかり、瀬戸悠介 他
■ロケ地:オール前橋ロケ



1回見ただけじゃ、物足りないほどディープな内容。加瀬亮さん×オダギリジョーさん×栗山千明さんの絶妙な演技に、引き込まれます! 世の中に対して、もどかしさを感じている私にとって、見ていてスカッとします。また、予想外の展開に想像力を刺激されて面白いです★ 是非見てください♪

 

“ダサい”ところを描いた不良映画。行き場のない気持ちを抱えて、情けない姿を晒しながら強くなっていく姿に胸キュン。特に、不良デビューした松田翔太さんの目がどんどん鋭くなるのがいい。ワルだしボロボロになるけど、その不器用な一途さに胸を打たれる一本。


 

青春映画です! 原作の作者も群馬県出身という『タッチ』。南ちゃん(好きな人)を甲子園へ連れて行くために頑張るという、“胸キュン”ものです。仲間や兄弟の絆も描いた、何とも熱い作品でもあります。そんな映画の一場面を思い描きながら、撮影された場所の近くを散歩するのも素敵ですね♡

 

ドライブ好きな方にお薦めです。真夜中のドライブシーンは臨場感たっぷり☆ 見終わったら、榛名山へ行ってみてください。走り屋になったかのような気分が味わえます。こってりアクション系かと思いきや、切ないラブストーリーでもあります。最後の杏ちゃんに・・・ (泣)」


 

前橋の現代の町並みから、古き良き時代の商店街の映像などが見られてとにかく感動します。自分の住む街のことが『大好きだ』と、大切な気持ちを教えてくれる素晴らしい作品です。

※高橋李枝
シンガーソングライター
主題歌を担当し、本人役で出演。

泣ける度  ●○○○○
おもしろ度 ●●●●○
はらはら度 ●●●●●

 

泣ける度  ●●●●○
おもしろ度 ●●○○○
はらはら度 ●●●●●

 

泣ける度  ●●●●○
おもしろ度 ●●●○○
はらはら度 ●●●○○

 

泣ける度  ●●○○○
おもしろ度 ●●●●○
はらはら度 ●●●●●

 

泣ける度  ●●●●○
おもしろ度 ●●●○○
はらはら度 ●●○○○